2008年1月31日
『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』
山脇由貴子『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』ポプラ社(2006)
発売されてから1年と少し経っているが、未だに本屋の教育コーナーで平積みされている。東京都児童相談センター心理司の著者が実際に受けた相談を元に、現代の典型的ないじめの実態を紹介している本。切実な話題が多く、いじめの実態を読んでいて気分が悪くなった。
いじめといえば私の世代では、「いじめられっ子・いじめっ子・傍観者」の3者の構図を真っ先に思い浮かべるが、現在は「ひとり」対「クラス全員」というのが典型的ないじめのパタンとなっているという。多くのいじめに共通しているのは、いじめが進行してゆく中で、被害者がいじめられる理由が作り上げられてゆくということである。結局「いじめに理由は無い」のである。
いじめの解決と責任追及は別々に行う等のアドバイスや、「いじめに気づくチェックリスト」など、ハウツー本としても有効な一冊。
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2008年1月24日
『瞳スーパーデラックス―13歳のがん闘病記』
猿渡瞳『瞳スーパーデラックス―13歳のがん闘病記』西日本新聞社(2005)
副題にある通り、13歳のがん闘病記である。学生から薦められて読んだ。がん告知後に「青少年健全育成弁論大会」で発表した作文「命を見つめて」に心を打たれる。
小学校・中学校と大牟田市で過ごした方であり、有明高専近くの地名も書中で見られる。この書籍に余計な書評はいらない。とにかく読んでみよう。
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2008年1月18日
『サーブ&ボレーはなぜ消えたのか―テニスに見る時代の欲望』
武田薫『サーブ&ボレーはなぜ消えたのか―テニスに見る時代の欲望』ベースボール・マガジン社(2007)
「あれほどいたサーブ&ボレーヤーが姿を消し、世界中から集まった若者がベースラインからの打ち合いを始めた……そのことは、この四半世紀の社会構造の変化とぴったり重なる。」との記述もあり、大きな志を持って書かれた本であるが、内容はテニスの歴史に関するものだった。テニスに関する新書はかなり珍しいので書店で衝動買いした一冊。往年の名プレーヤーの名前が次々に挙っているが、30歳の私には4分の1も分からなかった。私よりも年上の方で、テニスの名選手に詳しい人ならば大変楽しめるであろう。
この本を読んでテニスの背景にあるものがずいぶんと変わっていることを理解したが、私がずっと関わっているソフトテニス(昔の表現では軟式テニス)の歴史も激変の真っ只中にあることを感じている。この本にある「四半世紀のテニスシーンには、激動の時代が鮮明に映し出されている」は的外れな意見ではあるまい。ソフトテニスの今後の動向もしっかりと見守ってゆこうと思う。
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2008年1月17日
『モンスター・ペアレント―ムチャをねじ込む親たち』
本間正人『モンスター・ペアレント―ムチャをねじ込む親たち』中経出版(2007)
「モンスターペアレント」という言葉をよく聞くようになった。モンスターの登場は学校だけでなく社会全体で問題になっている。校則を平然と破る学生は「モンスター・スチューデント」とでも呼ぶのだろうか?論理や常識が通じないので指導には非常に苦労しているが、この本を読んで彼らの心理が少し見えた気がする。大変実用的な内容であった。
自己中心的なモンスターがなぜ増えているか、また、どうずればモンスターにならずに済むかという分析も掲載されている。中でも「コミュニティの解体・貧困化がモンスターが生まれやすい土壌を作っている」という説や「ほとんどのモンスターは心に不安を抱えている」という箇所には共感を覚える。有明高専の学生には、高専生活で何か一つでもやり遂げて、自信を持って社会に出て欲しいと願う。
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2008年1月10日
『水平線までの距離は何キロか?』
沢田功『水平線までの距離は何キロか?』祥伝社(2007)
このブログでコメントくださっている271828さんから紹介いただいた。石川高専教員による書籍で、物理と 手段としての数学とを用いれば、身の回りのことがおおよそ説明できるというもの。水平線までの距離は何キロ?、飛行機雲の長さは何キロ?といった具体的な事例を9つ挙げて、非常に分かりやすく説明している。物理学をたしなむ人には当然の概念である近似や相対語、さらに(私が現在注目している)スポーツと物理学の関係などにも触れており、素晴らしい内容であった。
あくまで「おおよそ」の話(0次〜1次の近似)だが、光の量の章では実験も行い理論と比較している。全体的にサクっと読めてお勧めである。
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2008年1月7日
『「超」勉強法』
野口悠紀雄『「超」勉強法』講談社(1995)
約10年ぶりに読み返した。当時、野口さんの大ファンで「超」シリーズ(整理法1〜3や旅行法など)は全部読んでいた。本日の一冊もその「超」シリーズの1冊であり、タイトルの通り勉強法に関するものである。少し古いので社会人には最新の類書を勧めるが、本書は受験勉強について大きく触れているという点で現在でも学生にお勧めである。現在はこのような書籍が特にビジネス書籍の部門でたくさん並んでいるが、当時は少なく、斬新な内容に驚いたことを強く覚えている。
教員になって読み返してみて目に留まったのが、p.240のコラム(下記に転載)であった。当時は素通りした箇所だったが、立場が変わると視点も変わっていて面白い。
【間違い教師の教育効果】
黒板に数式を書いている途中で教師が間違いに気づき、最初から書き直す羽目に陥るときがある。教師として、これは誠に不恰好なものだ。しかし、これには、大きな教育効果を見いだしうるのである。(中略)。このように教師が間違えると、教師の思考過程が外に現れる。これは学生としてはまたとない機会なのである。普通、教師が間違えると、学生は黒板から目を離してざわざわと話し始める。これでは、千載一遇の機会を逃していることになる。
なるほどねぇ……納得。物理だったら「次元」を考慮すればすぐに間違いが見つかる(はずだ)が、黒板で間違えたときは学生にチャンスを与えていることになるのだな〜(苦笑)
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2008年1月6日
『親の品格』
坂東眞理子『親の品格』PHP研究所(2007)
年明け1本目は家庭に関する本の紹介。
「品格を持った人間を増やすためには、まずは家庭で親が品格について教えることができなければならない」という趣旨のもと書かれた本で、2007年のミリオンセラー『女性の品格』の著書による続編である。
内容はごくごく当たり前のことしか書かれていないが、基本的な教育方法の共有という点で、夫婦間はもちろん、教員、さらには日本国中の大人に読んでもらいたいと思う。
しつけや教育で大事なポイントは一貫性であり、また、子ども達の長所を発揮できる機会を作ってやることが大人の仕事であることを改めて感じた。
教育は家庭と学校との連携が大事であることを再認識した。
投稿者 NORI : 22:47 | 読書(教育) | コメント (2) | トラックバック (1)
2008年1月5日
謹賀新年
明けましておめでとうございます。
このブログは校内の情報発信の進展に伴い、テーマを書籍紹介
へと変更しましたが、引き続きご愛顧いただければ幸いです。
今年も教育と研究に励んで参ります。どうぞよろしくお願いします。
投稿者 NORI : 22:14 | 雑感 | コメント (2) | トラックバック (0)